12月20日(火)に第10回・fuie studio Tokyo ゲストマッチを開催しました。2022年8月から開始した第1シーズンの最終局となります。
ゲストは山城宏九段。山城九段は「王冠戦」で通算15回のタイトル獲得の他、これまで1200勝以上をあげられてきたトップ棋士の一人です。
結果は山城九段の白番中押し勝ちとなりました。序盤は黒が手厚く打ち進めていたものの、中盤からは白が各所で陣地を拡大していきました。一局通じて黒が大きく攻められることはなかったものの陣地の大きさ比べで敵わず、白の勝利となりました。
囲碁ゲストマッチの第1シーズンは、牛山の4勝6敗で幕を閉じました。対戦相手を務めていただいた棋士の皆さま、ありがとうございました。
こちらの記事では当日の様子を紹介します。
*棋譜の手順は以下URLをクリックしてください。(225手まで)
https://gokifu.net/t2.php?s=8851672142280140
※来年からは第2シーズンを予定しております。1局目の日にちが決まり次第、こちらにてお知らせします。
1〜50手目まで
左上が注目の序盤となりました。黒12と下辺を優先したあとに白は左上に先着し、13と補強しました。
これにより力関係で黒が弱い立場になったため、黒14と白15と交換。続けて上辺に打つ手もありましたが、実戦は黒16と下側をさらに拡大しました。
一見すると普通のやりとりですが、山城九段によれば「黒14では一路中央側(黒40の右隣)の方が、白の陣地を固めずに済んだ」とのこと。
実戦の15と守ったことで上辺の白が安定し、反対に黒が将来攻められるかもしれない形に見えます。
51〜100手目まで
このあたりで黒がやや手堅い手を打つシーンが見られました。
56の一間が特にそうで、ここは左下など別の大場に向かう方が優っていました。白55のケイマはまだ右下の黒にプレッシャーをかけているわけではないからです。
囲碁はその時の心情が盤上に表れます。序盤で上辺が少し不安と感じたことが、その後の展開にも影響した格好となりました。
101〜153手目まで
101手目からは大きな戦いもなく、互いの境界線を決めるやりとりを打ち合っています。
プロの終盤力はアマチュアとは比較にならないほど正確です。実戦も白の山城九段が価値の大きな箇所に立て続け手に打ち、差が少しずつ広がっていきました。
これ以上打っても差が縮まらないと判断し、225手で牛山は投了。シリーズを4勝6敗で終えました。
勝利した山城九段にはfuieのミニ行灯型(RIBON)をプレゼントしました。山城九段、最終局を務めていただきありがとうございました。
2023年1月からは第2シーズン開始!
本局をもって、2022年8月から始まったfuie studio Tokyo 囲碁ゲストマッチの第1シーズンが終わりました。
対局相手を務めていただいた10名の棋士の皆さま、本当にありがとうございました。
シーズンが無事に終わったことを記念し、12月28日(水)にエキシビジョンマッチを行うことが決まりました。
対戦相手は大竹英雄名誉碁聖です。当日の様子はこちらでもお知らせいたします。
そして2023年1月からは第2シーズンを始めます。
今回登場しなかった棋士の方と対局していきます。対局相手や日時など、詳細は別途お知らせいたします。
各対局とも観戦も自由ですので、ご都合よろしい方はぜひご来店ください。
*囲碁ゲストマッチとは
当店は日本らしさである「和」を大切にしており、空気清浄機fuieの販売だけでなく、「和」をテーマにした各企画を運営しています。
【fuie studio Tokyo 囲碁ゲストマッチ】は、日本の伝統文化である「囲碁」に焦点を当てた企画で、当店スタッフの牛山(アマ六段)が、プロ棋士に3子局のハンデで挑戦しています。
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